アロマテラピー。
大切なヒトたちから
もらった
安産のオマモリたち。
CharaのCD。
お母さんが病院に
もってきてくれた
95年発行の『CUT』。
(特集は『ポスト・フェミニズムの女優たち』
並びは、デミ・ムーア、パトリシア・アークウィット、スーザン・サランドン)
大きなお腹で
とってもらった、
ダーリンとの写真。
愛育病院の
このLDR室で、
ダーリンの手を
握りしめながら、
私、
息子をうみました。
予定日6日経過して、入院。
翌日に陣痛促進剤の点滴をひかえた前夜。
子宮口を開くためにした処置の刺激が
引き金となって、
ギリギリのタイミングで
陣痛が自然にはじまった!
『陣痛なう』
とTwitterでつぶやいて。
LDRに移動。
ダーリンが病院に到着。
その頃はまだ、
生理痛がひどくなったくらいの痛みだったので、
HIPHOPにROCK、ノリノリのBGMをかけて
踊ったりスクワットしたり、
ガリガリくん食べたり、ダーリンとキスしたり、
Twitterで陣痛の様子を実況したり、と余裕あり。
そこから1時間くらいかな。
もう喋れない、もう動けない、
もう何もできないくらいの
腰がくだけるような激痛が
短い間隔で襲ってくるように。
(ホント、”襲われる”って感じ)
まだお産はそんなに進んでないはずなのに、
こんなに痛いなんて、もうダメだ!
「どんだけ痛いもんか知りたいわ♪♪」
なぁんて好奇心から迷うことなく自然分娩を選んだ
過去の自分をぶっ殺したくなるほどの
コトバにならない激痛に、
コトバ通り、
……泣きました。
「えーん」って…。(恥)。
そして、
「和痛でもなんでもいいから、
麻酔を打ってください。
もーね、なんでもいいから!
打って!打って!早く打ってぇ〜!」
と、わめく私に、周囲は唖然。(笑)。
「お産はまだまだこれからなのに、
この女、弱すぎる……」みたいな視線を感じ、
私は必死に、こう弁解。
「私、そんなに痛みに弱い方じゃないと思うんだけど、でも
でも、これはヤッバイ。これでまだお産が進んでないなら、
最後まで私、絶対に耐えられない!(涙)!」
「じゃあ、進行具合をみてみましょう」
ということで内診すると
「あれ!?(子宮口が)もう7cmも開いてる!!
あぁ、これは痛いはずですね!!
進むのが早いから朝までには生まれるかも!
あと6時間くらいかな?頑張れそう?」
ほらー!だから本当に痛いって言ったでしょう?
あー信じてもらえてよかった。これで7cmなら、
先が見えているのなら、うん。私、がんばれます!
ーーーと、そこから3時間で、生まれました。
「初めてのお産とは思えない!」
と先生たちも驚くほどの
ジェットコースター安産でした。
ただ、息をつく間もないほどのスピードで
次から次へと襲ってくる
激痛の波といったら、もう……。
今まで味わったことのない
『痛みのジェットコースター』
が私の体の中をえぐるようにして
猛スピードでかけぬける中、私は、
四つん這いになり、髪を振り乱し、奇声をあげ、
動物に戻りました。(笑)。
『お産にルールなんてないの。
声を殺してもいいし、大声をだしてもいい。
しゃがんでもいいし、四つん這いになってもいい。
あなたが、そうしたい、と思うようにすればいい。
本能のままに、動物にもどる瞬間を、大いに楽しんで』
健康相談室の時に、助産師さんが言ってくれた言葉。
私が、ここの病院に決めてよかった、と心から思った瞬間。
ほんとうに、そんな感覚だった。
人間という動物の本能、
そして、
自分と地球との結びつき。
お産は、私にとって
それらを全身で感じることができた
貴重な初体験でした。
『命がけ』
という言葉がぴたりとはまる
想像を絶するほどの痛みには
正直、驚かされたけれど、
それも含めて、
最高におもしろかった。
命名 瑞生(ミズキ)
☆ 2010年1月26日
☆ 午前3時20分
☆ 3450g
瑞々(ミズミズ)しく生きる、
というFreshな意味を込めて
漢字を選びました。
字画もバッチリ!
3000g越えの、
大きな男の子です。
*
産んだ数時間後から、
母子同室。
おっぱいのあげ方も
おむつの替え方も
よく分からないうちから
私はミズキとふたりっきり。
全身には何種類もの痛みが
ズキズキチクチクジンジン
しているというのに、
もう1対1の子育てがはじまった。
2時間置きの授乳+
子供を産んだ興奮で、
アドレナリンが
でていることもあって、
1,2時間しか眠れない。
日に日に疲れ果ててゆく体と
まったく慣れない
おっぱい、オムツ、
ねんねに抱っこにお風呂入れ。
入院3日目の晩かな、
泣きやまなくなったミズキを
抱きながら病院の廊下を歩いていたら
傷の痛みと疲れと不安が重なって、
泣きそうになってしまった。
深夜の病院、授乳室。
助産師さんたちが
おっぱいのあげ方を
指導してくれる。
エーンエーンと
泣いているわが子を
抱いて、
そこにあつまる、
わたしたち。
そこはまるで、
女の村。
女たちは
赤ちゃんだいて
おっぱいだして、
みんな一生懸命、
赤ちゃんにおっぱいを
飲ませようとしているの。
いろんな女。
いろんな赤ちゃん。
いろんな人生。
いろんな状況。
いろんなおっぱい。
いろんな乳首。
でもね。
みんなおなじなの。
女は
おっぱいを飲ませて
産んだばかりの赤ちゃんを
生かそうとしている。
とても一生懸命に。
生まれたばかりの赤ちゃんは
お母さんのおっぱいに吸いついて
生きようとしている。
とても一生懸命に。
子供を産む女、産まない女、
子供を産めない男、そんなの
ぜんぶ、ぜんぶ、ぜんぶ関係なく、
私、思ったよ。
私たちはみんな、みんな、みんな、
こうやって生まれてきて
こうやって生きてきたんだって。
病院入院最後の夜。
ミズキが生まれたのと
同じくらいの朝方3時。
授乳室でおっぱいをあげていたら、
いつもはオルゴール調のBGMがかかっているのに
その時は、マイケル・ジャクソンのCDがかかっていた。
ミズキがお腹にいるときにも聴いていた、
『Human Nature』。
ミズキを腕に抱きながらその曲を聴いて、
あぁ、この曲、この子が聴いた、
初めての音楽になるんだわって思ったら
心がキュツとなって、目がジワッと熱くなった。
このblogやmixi、Twitterを通じて
私の出産を知り、まるで親友の
出産のように一緒にドキドキし、
安産を祈ってくれた読者の方々。
ほんとうに、嬉しかった。
ほんとうに、ありがとう。
ガンバレ!って心から思う、そういう
”気”って、その人に届くんだって。
だから、もう、本当に、感謝です。
ミズキと私に会いに
面会にきてくれたハニーちゃんたちからの
プレゼント。
みて、このおむつケーキ!!
エリが徹夜でつくってくれたの。
(honey you are sooo Charlotte!
I love you sooo much!! )
家族も友達も仕事関係の方もみんな、
あたたかく支えてくれて、
本当にありがとうございました。
『私も今妊婦だよ〜』とメールをくれた読者ガールちゃんたち、
『奥さん妊婦なんですよ〜』とメールをくれた素敵ダリンさんたち、
ここに安産菌、おいてゆきます。
妊娠中の私がそうしていたように『陣痛、予定日』なんかの
検索ワードを打ってこのブログにたどりついた、妊婦さんたちにも。
今振り返ってみると、
なんだかすべてが楽しかったように思えるけれど、
もちろんハッピー一色なんかじゃなかった妊娠生活。
仕事を続けてゆく上での不安ももちろんあったし、
禁煙だって正直つらかったし、太ってゆく自分に凹んだりもした。
それこそ、PMSどころじゃなく、変なホルモンとびちってるしね。(笑)
どんな状況で妊娠するか、も含めて妊娠・出産は本当に人それぞれ。
価値観も、思いも、違ってあたりまえ。
でもね、そんな全然ちがう女たちが、
同じ「母」という道に向かって歩いてゆく……。
私は、そこにすごく興味を持った。
今月から始まったマタニティエッセイでは、
エッセイと小説の中間のかたちをとって、
いろんな女たちの『本音』をつめこんだ、
読んでいていいエネルギーが湧いてくるような
妊婦トーク本にしたいと思っています☆
イントロダクション、ここから読めます→
★
※ まだUPされていないけど、
今日明日明後日中にはUPされるそう。
今発売中の『TOKYO1週間』には、
土屋アンナ×LiLy の妊婦対談が掲載されています。
こちらも、キレイごと一切なし。
タレントさんの「ハッピーなマタニティトーク♪」
みたいなのとは一線を画した内容となっております。(笑)。
お互い、正反対の避妊観でケンカした話から、
妊娠出産について、思うことを正直に話しています。
(似ている部分はもちろんだけど、
お互いの違う価値観を含めて認め合い、
リスペクトできる相手を、私は親友、とよぶ)。
アンナも春には出産! 「子供の育て方も、これまた
うちら全然違うだろうね〜」なんて笑いながらも、
一緒に子育てするのが今からすごく楽しみ♪♪♪
自分に子供に家庭に、といろいろ比較して影でグチグチな
ママ友なんて、ナンセンス! 違って当たり前なんだから、
その違いを興味深く楽しむくらいの余裕が大事なのかもね。
なぁんて、いろいろと書きたいことがあふれてきてしまうけれど、
きちんと頭の中でまとめて、いい本をいっぱい作っていきたいです。
これまでの私は
そのままに、
もうひとつ新たにできた、
「母」という引き出し。
ここに
何が入ってゆくのか
自分でもたのしみです。
ミズキは、
私たちに、どんな世界を
みせてくれるんだろう。
毎日、ミズキから
目が、離せません。
あぁ、もう、なんで?
なんで
わが子ってこんなにも、
こんなにも、こんなにも、
かわいくって仕方がないんだろう。