トウキョウのど真ん中にあるのに、
フランスの森の中にあるみたいな、
不思議なレストランに行ってきた。
そこには素敵なママがいた。
誰にも教えたくなくなるような
隠れ家みたいな場所、初めて見つけた気がする。
しばらくは本当に誰にも教えないんだ。w
ここは、前々から、
XIGNライター仲間のミックス(本職はアパレルのプレス)に
「ほんと、ヤバイから!
邪気が一切ない空間なの!
姉さんとリリー、
絶対合うから!」
と誘われていた場所。
ミックスはね、お互いびっくりする位、合う女。
年上で27歳なんだけどね、価値観だけに留まらず、
中学生の時に聴いてたジャンルが
スイーデェィッシュポップスってとこまで合うの。w
間接照明と蛍光灯の明かりのあらわす世界の違いなんかについて
マジで語り合うようなオカルトな関係。w
(ちなみにうちら、岡崎京子的世界が好きなの)
なんていうか、頭いいの、ミックス。
そんなこんなで、
XIGNの打ち上げも兼ねて、
ミックスとディナー。
レストランが終わってからは、
その姉さんと、シェフの男の子と、
お酒のみながら
四人で朝まで、
濃厚な会話。
ガールズトーク、
なんて軽い感じのカタカナじゃ表せないくらい、
深い女の話よ。
姉さんは4歳の娘がいる。
心の底から、全身全霊で娘を愛してる。
娘のこと、子育てのこと、
母親になるってこと、女ってこと、
話すときに彼女が選ぶ言葉、1つ1つから、
娘に対する底知れぬ愛情がヒシヒシと伝わってきた。
お母さんになるってこと。
子供が、人間が、自分の中から出てくるってこと・・・。
そんなも、神秘的なことって、この世にあるだろうか?
妊婦は、「幸せ」の形の完成体。
姉さんはそういった。
あんなにバランスのいい形はないって。
女は、赤ちゃんを生むことで、
2回生まれることができる。
娘としての自分の人生を清算して、
母としての自分の人生を始められる。
だけど、もちろん娘として生きた自分の人生が、
モロ、母としての自分の人生に反映されたりする。
お母さんのお母さん、おばあちゃんとお母さんの関係が、
お母さんとあたしの関係に影響を及ぼして、
それは、あたしと娘の関係にも影響を及ぼす。
女から女へ、受け継がれる歴史がある。
いい部分も、わるい部分も。
お父さんも弟も決して分からないお母さんの空気を、
娘は読む。どんなに幼くても女の子は空気をスラスラ読む。
男の子がボケーと鼻くそほじくってる間に、
女の子はお母さんの中の感情の変化に気付いて、
どうやって助けようか、なんて考えたりしてる。
だから女の子は、そういう面で、男の子よりも傷つきやすい。
女の子を女が育てるのは、
喜びが大きい分とても大変なんだなぁ。
娘を持つ姉さんの愛情を、
子供がいない私が共感することは出来なくても、
完全に理解できるのは、
これはもう女が持って生まれた愛という名の本能なんだろう。
シェフの男の子はジーッと黙って
女三人の話を聞いていた。
「だって、何もいえないよ、生めないもの」
「でもさ、自分の子供を他人である女が産んでくれるなんて、
それもとても不思議で、すごく感動することなんじゃないかな?」
「そうだね」
赤ちゃんがいつか私のもとにもやってくるかな?
赤ちゃんに恵まれない場合もあるから、
怖いな。絶対に生んでみたいから。
お母さんになること。
それは、私にとっては、
他のどんなことよりも、夢。
仕事で大成功することとか、
リッチになることとか、
赤ちゃんを生むことに比べたら、
すんげー小さいことの様な気がする。
赤ちゃんて、無条件にお母さんのことを愛す。
だから、
お母さんに愛されたくて愛されたくて愛されたくて、
そのためだったら何だってする。
「娘はね、
全身で、
真っ白なココロで、
あたしにぶつかってくるの。
愛してるよ!!!
愛してる????って。
だから、
あたしは娘にいつもいつも言う。
愛してるよ
愛してるよ
またちょっぴり大きくなってくれてありがとう
あたしから生まれてきてくれてありがとう
大好きだよ
大好きだよ
ってキスをする。」
姉さんにやられたよ。
また朝帰りしたら、朝、恋人がちょっと不機嫌だった。w
「でもね、でもね、すっごいいい赤ちゃんの話してきたよ」
「???」
「赤ちゃんの名前だけど、○○にもう決定してるかんね」
「だから、○○はやだってば」
「ん〜ん、絶対に○○。」
「だって女の子って分かんないじゃん」
「ん〜だから、男の子だったら△△だってば」
「だから△△もやだってば」
「ん〜ん、もうきまちゃってんだもん」
でもね、何がもう決まってるかって言えば、
あーたの赤ちゃんが生みたいってことだよん♪
ま、それまでは、
朝帰りはやめられないけどね♪
男の貴方をどんなにどんなに愛しても、
分かり合えない女同士の”共感”ってもんがあるんよ。
それを語ってると朝になっちゃうのは仕方ないのさ。
あぁ、お母さん、これ読んでるでしょ?
愛してるよー!
姉さんに、あたしのお母さんへの愛情について、
「リリーってゲイの男の子っぽい」って言われた。
ゲイの男の子って、女おんなしてる。
あたしも、かなり女が濃いんだよね。
遺伝と歴史ね。
お母さんも女、濃いもんね。