LiLy プロフィール
コラムニスト/作家
1981年11月21日生まれ
神奈川県出身
上智大学外国語学部卒
2004年 J-WAVE
ナビゲーターオーディション優勝
LiLy リアル
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読者の方へ

傷つけてしまった読者の方々へ。

コラム読んでくれて、
本買ってくれて、
応援してくれていたのに、
本当にごめんね。
分かりやすい言葉で、説明する義務があるなって
思って今回、書いたけれど、
それは、戻ってきてという意味でも、
自己弁護という意味でもなく、純粋に、ごめんって、思ったから。
最後に、「ごめんね」を受け取ってもらえたら嬉しいです。


応援してくれている読者の方々へ。

これからが勝負です。
歯をくいしばってでも、
響くものを書く、自信があります。
その勇気を、本当に、本当に、
ありがとうございました。
 



               *


23歳の時に書きはじめ、
27歳になった今も連載中の恋愛コラム「おとこのつうしんぼ」。

女の、20代。
自立、恋愛、キャリア、女友達、結婚…。
目まぐるしい、20代。

その中心ともいえるべき恋愛観、結婚観の変化について、
自分の恋愛を中心に周りの女友達の恋愛模様を、
リアルに書き続けていったら面白いと思った。

20代のあいだに、いろんなことがあるんだろうな。
23歳の私は、ワクワクしていた。ドキドキしていた。

恋ってなに?
愛ってなに?
恋愛ってなに?
セックスってなに?
付き合うってなに?
結婚ってなに?

いろんなことを、経験して、
考えて、聞いて、考えて、
その時々の正直な想いを言葉にして書いてきた。
矛盾さえ、恐れずにまっずぐ、書いてきた。

自分を見つめ直すためにも、今まで出版した、

『おとこのつうしんぼ』、
『タバコ片手におとこのはなし』、
『さいごのおとこ』、
『Tokyo Dream』、

4冊を読み返してみたけれど、

私の価値観、特に恋愛観、結婚観の
“根本”の部分は、10代の頃から今も、
何も、変わっていない。本にちゃんと書いてある。

” 私は男に、何より、愛を求める。
  温度の高い、100%の、誠実な愛。
  金や地位なんて、求めない。
  
  そんなの必死で頑張って、
  私が自分で手に入れる。

  男からの愛だけは、
  自分の頑張りじゃ、手に入らない。

  
  男と愛し合うことで得られる幸せが、
  この世の中にある、何よりも欲しい。
  
  大勢にモテるなんて、意味がない。
  ひとりだけでいい。永遠の愛が欲しい。

  『恋愛=結婚』。私の中ではこれが絶対”。


女の友情に対しての価値観も、昔から根本は全く変わらない。
精神的にはレズなんじゃないかってくらい、
女友達にもどっぷりと依存し、支え合ってきたつもり。

どちらかといえば、
10代から価値観があまり変わらない私の方が
“少数派”になっていったという感じだった。

コメントにもあったけれど、
そういう意味では、今までの本も、
十分に読者を選んでしまう作品だったと言える。

恋愛コラムニスト。
私はこの仕事を天職だと思ってきた。

自分のプラベートを書くことで負っているリスクについては、
分かっているつもりだった。でも実際に直面して初めて、
その巨大さに気がついた。正直、怖くなったよ。

長年の恋人との別れ。
出会ったばかりの男との結婚。

プライベートを書きたくない、と初めて思った。

でも、
ブログには書かず、
もう少し時間をおいて、精神的にも落ち着いてから、
大事な読者に、分かりやすく、かつ、ためになるような
コラムを書くことができるだろうな、とは思っていた。

私にそれができる”強さ”があるのも、分かっていた。
でも、私はどうしても、
そんな風に”器用”な自分が許せなかった。

「どうして彼と別れたの? LiLyちゃんのことを心配しています」

という読者からのメールが殺到する中で、
黙って結婚生活を送るなんて、なんかウソついているみたいで、
私には、耐えられなかった。早く本当のこと伝えなきゃって、
すごくせっかちだけど、そう思っちゃった。

それに、
別れと結婚と女の友情のあいだで、
本当はものすごく心を乱して泣き叫んでいるのに、
その混乱をそのままに伝えずに、何がリアル?と思った。

大半の読者のイメージ以上に
ヒステリックで、子供で、弱くて、
親友たちが驚くくらいの泣き方を
することがある私なのに、
いつもの
“大人のサバサバした女”な私に戻ってから、
冷静にコラムを綴り、イメージを守ることで
読者に愛されようとしてはいけない気がした。

両方私なのに、
リアルを追及する姿勢をとっているはずなのに、
「心の軸の部分」を隠すのはどうなの?って。

だから書いた。

でも、批判コメントを読んで、
「プロなら、そうすべきじゃなかったのかもしれない」とも思った。
傷つけてしまった読者がいたことに関して、私は反省している。
「病的」という表現も、不快にさせてしまったなら、ごめんなさい。

(ただ、「病んでる」については、別。
それは私たちの世代がよく使う言葉であり、
その状態を、人間らしくて美しい、と私は書いた。
そこに差別的な意味はまったく入っていないのは明らかでは? )。


私が一番気を使うべきは、稼いだお金で、おこずかいで、
私の本を買ってくれて、私を慕ってくれていた読者たち。
分かりにくい文章で、ストレートな感情をぶつけてしまって
『傷つけてごめんね』。


ごめんなさい。


だけどね、あれは、
私がリアルなコラムを書き続けるために
どうしても必要な文章だったのです。

感情のままに書いてすぐアップしたというよりも、
決心に近いような気持ちで、私はアップボタンを押した。

離れてしまった読者も多いかもしれないけれど、
今後書いていきたいと思っている作品で
その激しさやグロさで傷つけてしまう前に、
ブログで離れて欲しいと思った。
あの記事のような私の心の軸にある部分は、
今後小説にどんどん出していこうと思っているから。


そして最後に、
これは私がきちんと説明せずに
感情をぶつけてしまったせいでもあるけれど、
誤解されたままでは、私以外の人、
元彼にも家族にも迷惑をかけてしまうので、今書きます。


夫と出会うまえから
元彼と私の関係は致命的な問題を抱えていた。
当然、「なんか違う」だけが別れの理由ではない。
それでも私たちはお互い、一人になるのが怖くて、
結婚しようとしていた。

(私がコラムで使った
“マインドコントロール”とは、そのことに関して)。

出会った翌日に別れを切り出し、
数日間かけて、結婚することも伝え、話し合い、
最後にはお互い納得して、「ありがとう」と別れた。


それでも、
別れに対する罪悪感はとても重く、
きっとずっと、胸に残るだろう。

読者が一番傷ついたように思う
女友達に関しては、

「唐突のことだから、すぐに喜んでなんて無理なのは分かってる。
 10年後に、幸せそうな私をみて、おめでとうって言って欲しい」

というスタンスだった。
でも、それでも耳に入ってきた陰口は、私を失望させた。
私が遠くにいくようで寂しいという愛情も分かっている。

だけど、
正直な気持ちを直接私に言えないような友情、
影口叩くような女同士の友情、私は、いらない。


読者に対して、最初からきちんと
こうして説明すべきだったのは分かっていたけど、
あれは私に必要な「わがまま」だった。
分かってくれとは言えないし、言ってないし、今も言わない。
すぐに分かってとっとと祝ってくれなんて、思ってもいない。

私にはこんな部分もある。もし嫌なら、さよならは仕方ない。
でももし、それさえ受け入れてくれたら、嬉しい。

ただ、それだけだった。
ありのまま書いて嫌われる覚悟だったから、
書いたことに後悔はないんだけど、
ただ、傷つけたことに関してだけは
配慮が足りなかったと反省しています。
本当にごめんなさい。


でも、キツク投げつけた記事だったのに、
”誠意のある”メッセージをくれた”読者”の方々には、
その内容が賛否どちらであっても、本当に嬉しかったし、
私が必要としていた勇気をもらいました。


これからもリスクを負って、
『さいごのおとこ』の続編を、書き続けていく勇気。

本当に、本当に、ありがとう。

正直、今回のことでもまだまだ心は動揺しているし、
彼を巻き込む別れの理由については、書けないことばかり。
だから、年末までは連載して、
その後は書き下ろしにして本にしようかとも思っている。
どういう方法で書くのが一番いいのかは、もう少し考えるつもり。
それを書き終えてから、
今後のコラム執筆についてまた考えようと思う。


何が不安? というコメントがあったけれど、
私が不安だったのは、
恋愛コラムニストとしてのキャリアについてです。

夫との絆に、不安は一切ない。
迷いも、一切ない。

ふしぎなくらい、運命を直感しているから。
結婚というものの意味が、初めて分かった。
結婚がこんなにも幸せなものだったなんて、
と毎日驚いているんだ。

お互い以外の誰に誓うこともなく、
二人の人間だけが理解しあえる永遠なんてものが、
この世の中に存在していること、知らなかった。

人生には、
まだ開けてないビックリ箱がたくさんある。
辛いことも楽しいこともぜんぶ含めて。
だから、歩くの、楽しいな、って思う。


この1か月は、20代に入ってから、ううん、
人生で一番、めまぐるしく、激しく、濃厚な時間だった。
本当にいろんなことを、感じ、考え、いろんな答えが見えてきた。

極度の恋愛依存。別れと結婚。女友達。

それを『おとこのつうしんぼ』の続きで
表現できれば、と思っています。

『Tokyo Dream』に書いたように、今まで、
恋愛コラムニストになるために物凄く頑張ってきて、
今、その時の気持ちが試されているんだと思う。

負けそうになったけど、でも、
私は自分に、絶対に、負けない。

小説家としても、
来年はまた新たに2冊、小説がでる予定だし、
これから書きたい小説のアイディアが浮かびすぎて、
今、頭がとても忙しいです。

作家としての自信。

やっと、本当の意味での自信を、
しっかりとこの胸の中に捉えることができたことを、
読者の方々に、一番に、感謝しています。

ほんとうにありがとう。


                           LiLy


PS

ブログを読んだ母から、

「27歳。本当の意味での成人式ではないでしょうか。
お誕生日、おめでとう。あなたを、誇りに思います」

と誕生日にメールが届いた。それは今まで、
私が母から貰いたくってたまらなかった言葉
だったので、嬉しくて号泣してしまった。

とても器用な大人だからこそ、
時に、子供のような、
まっすぐな正直さを出す勇気を持つことは、

ありのままの自分を、
愛する人に受け入れてもらおうとするための努力であり、

人生にも、恋愛にも、友情にも、
絶対に必要なものだと、
今も私は強く、強く、思っているよ。


PSS.

中学時代の友達、つな、
優しいコメントをありがとう。

| 11:30 | comments(167) | - | Posted by : LiLy

リスクと愛と人生と

 私は、傷ついていた。
 
 自分と他人が「違う」のはあたりまえのこと。
 だからこんなにも人間同士は「愛し合い」、
そして「殺し合い」が、今でも終わらない。
 
 「違い」を「受け入れる」こと。
  
 それがこの世に残された、唯一の「平和」への鍵。
 
 「平和」を求める私は、
 人間関係の中にもそれを追及しようとする。

 私は、大事な人たちのことを、
そのままに受け入ようと、
 本心から思っていて、受け入れてきたつもり。
 それは私の本を読んでもらえば分かると思う。
 愛する人の悪口を、私は一切、書いていない。

 私は、自分とは違う価値観に、いつも興味がある。
 理解できない価値観にこそ、学ぶものがあると思う。
 それを理解しようと努力することが、愛情だと思う。

これからもずっと、そのスタンスは変わらない。
それは、心の軸の部分にあるもので、
変わったりするものでもないもの。

ただ、私が、
その自分との「違い」さえ愛おしく思い、
向き合い、受け入れてきた大事な人達に、
自分の心の一番繊細な部分を、
「受け入れてもらえなかった」ことに、
私はひどく、傷ついた。

かなりショックだった。

でもそれは、私が他人を受け入れることに精一杯で、
受け入れてもらうことを諦めてしまっていたからだと、
気づいたんだ。傷つけ合う時、お互いに非があるよね。

でも、考えてみれば、その傷さえ、愛し合った証拠。

リスクを負って初めて、
赤の他人が、大切な人へと、変わってゆく。
 
分かってるし、分かってたけど、でも…
「もう傷つけ合いたくない」という恐怖にも近い気持ちから、
受け入れるだけでなく、受け入れてもらうための「わがまま」を、
嫌われることを恐れない、「突き放す」という愛情を、
初めて、言葉にして、ブログに載せようと思った。

原稿料の発生するコラムではなく、ブログに。
作品ではなく、日記の中に。

まっすぐに生きるために、私は常にリスクを負う。
私の心の弱すぎる部分、子供っぽすぎる部分を
文章にして公表した後で、
私は、やっと、自分に自信が持てたんだと思った。
自己中だしズルイと思われるのは当然かもしれない。

でも、私はそれをすることでしか、
バランスを保てないところまできていた。

気づいたら、受け入れすぎて、
自分が、すり減りすぎていた。

八方美人をやめるって、意地悪になるのとは違う。
逆を言えば、八方美人は、優しいのとは違う。
嫌われるのが怖いだけ。今でも怖い。

批判的なコメントには、もちろん胸が痛む。
でも、それを昔よりも遥かに穏やかな気持ちで
受け入れることができた。そして、
ありがとう、と思った。友好的なコメントが
多い中で、それを書くために使ってくれた
エネルギーに、大きな愛すら、感じました。

私からの正直な言葉に、誠意をもって、
人が、正直な言葉を、返してくれる。

私が求めているのはそれだって、改めて気付きました。

いろんなことを感じさせてくれて、
考えさせてくれて、ありがとう。
本当に、書いてよかったと思ってる。

さよならは寂しいけれど、
読者は、作家を選ぶ権利が誰よりもあるの。
そして、作品も、読者を選んでしまうもの。

選び合って初めて、心が通い合う。
それはアートも人間も、同じこと。

八方美人して私を選ばせるのは、
違うと気づいた。知っていたよ。
でも、改めて、思ったの。

浅く広くより、深く狭く。
深く、深く、ただ、深く。

私の作品は、私の子供たちであり、
その時々の、等身大の自分の想い、自分の世界。
そこに嘘偽りは一切ない。

ただ改めて、本当に実感しただけなの。

リアルな言葉は、自由な場所でしか羽ばたけない。
自由な場所は、愛し合う空間の中にのみ存在する。

傷つけることを恐れて、傷つくことを恐れていては、
欲しいものは、何一つ、手に入らないんだって、
あらためて、気付いた。

そして、受け入れてくれた読者の方々。
ありがとう。
私の言葉の裏を、心の中を、
読み取ってくれる優しい気持ちに救われます。

「私」は今までもこらからも「私」であり、
「私」以外の誰にもなれないから、
「私」を精一杯楽しんでいく。

昔からの友達も、
家族も、夫も、全力で愛していく。
だってヘンテコな私を受け入れてくれる人を、
思いっきり愛さずには、いられないでしょ。

ただ、受け入れてもらえない人に対して、
無理に「愛し合おうよ」と、すがりつくのをやめようと思うだけ。
それは自分のためだけでなく、相手のためにもならないと思うから。

昨日の文章は、
自分に許した「わがまま」であり、
読者への最大限の愛情表現であり、
致死量のリスクを負った、夫へのラブレター。

もちろん死なないよ、ただ、
死ぬほど愛し合いたいだけ。

27歳。

今までの自分に、
周りにあるすべてに、
感謝しながら、
新しい1年、
次のレベルにいけるよう、
自分でプレッシャーをかける。

自分をハッピーに保つための
ポジティブさを、常に持って、
リスクを恐れず、チャレンジ!

私は、そうやって生きていく。
今までも、これからも・・・。

人生は、1回だけだ! 
精一杯、生きてやる。


Life is Love.




| 16:30 | comments(102) | - | Posted by : LiLy

奇跡という名のすべての運命



























子供の頃から、
第一印象で「怖い」と言われ、
知らない人に嫌われることが多かった。
でも、実際会ったら「優しい」と言われ、
多くの人に愛されてきた私は、ずっと、
自分のことを「天使」に近いと思っていた。

でも本当は、同じくらいの距離感で、
「悪魔」にも近いのかもしれないって思う。

人間は、
自分とは「違う」ものを排除しようとする。
そういう「本能」を持っているのだ。
自分と「違う」人間は、人間に恐怖心を抱かせるから。

魔女狩りの時代なら、
私は間違いなく狩られていただろう。
「秩序を乱すお前は誰だ」と、
「感情を揺さぶるお前は殺す」と、
多くの人を傷つけてしまう可能性を持つ
この命を、無理やり奪われていただろう。

ただ、怖いのは、狩っている人間も実は、
狩られる人間と、とても「似ている」ということ。

今まで私は、
多くの人に嫌われ愛され、
多くの人と仲良くなれた。
だけど、誰とも、100%は、
分かり合えなかった。

AnnaとAska。
私と同じように、アートにすがって生きる、
物凄く分かり合える2人のアーティストとも、
男と女じゃないこともあって、
お互いの100%にはなれなかったし…。

それでいいんだと思っていた。家族もいるし、
親友と友達と恋人と仕事で、満たせばいいや。
依存を分割するために、友達と仕事を増やし
ひとりの恋人と、一生懸命、愛し合ってきた。

これでいい。私はとても幸せだ。
変な私が、何よりも憧れている、
「普通の幸せ」を手に入れるの。
自分で自分を満たすしかないの。

たまにバランスを崩して、過呼吸になるほど
泣いたりしていたけれど、私はいつだって、
究極に前向きで、すごくポジティブだった。

そんな時、
生まれて初めて、
100%分かり合える男との
奇跡的な出会いがあった。

直感を殺して結婚するつもりでいた
一番求めていなかったタイミングで、
人生に一番求めていた突然の出会い。

それまでの人生で一番愛した最後の恋人との別れ、
それからの人生すべてで愛する最愛の夫との誓い。

幸福感と罪悪感の狭間で、
死んじゃうかと思うほど
もがき苦しんだけれど、
もう大丈夫。

夫は、6歳年上の、
アートディレクター/デザイナー。
私のメスの部分を刺激する、半端ないオスの色気を持った、
アーティスト肌のクリエーター/バリバリのビジネスマン。

究極のロマンチストであり、“ド”ストイックな現実主義者。
空回りするほどの正義感と、相手を傷つけるほどの優しさと思いやり。
異常なまでに「ひとりいれば、それでいい」という、悲しき、誠実さ。

ソックリすぎる、私たちは、
絶妙な凹凸のように異なる。

人に心を開かず歩いてきた彼と、
誰にもでも心を開いて歩く、私。

COOLで無口な彼と、
SILLYでお喋りな私。

文系の私と、
理系の、彼。

彼が持っている、私に足りない、抜群の美的センス。
私が持っている、彼に足りない、物語をつくる才能。

出会う前、
異常なほどに仕事に依存して
夜中にクラブ通いをしていた
深夜の東京を愛する、私たち。

私たちは、
誰とも上手く馴染めない孤独の中を、
いつも前向きに、幸せに生きてきた。
そのための努力を、惜しまなかった。
でも、ぐんぐん頑張れば頑張るほど、
皮肉なことに、どんどんどんどん、
人との距離が開いてしまい、

とんでもなく寂しかった。
でも、それでも私たちは、
それにフタして笑ってた。
すべてに、感謝していた。

神様は、見ていてくれた。
神様、どうもありがとう。

やっと、
出会い、
私は彼に、
彼は私に、
溺れてる。
それでも、
ちゃんと、
仕事する。

お互いを、100%、満たし合える、奇跡的な相性。
遺伝子レベル、魂レベルで求め合う、運命的な絆。

生まれて初めて「100%満ちる」という初めての幸福感を得たら、
今まで、本当は物凄く「孤独」だったことに、気づいてしまった。

だって、
私は今、
とても幸せなのに、
喜んでくれない友達、
少なくなかったんだ。

心配してくれている部分は、
凄く嬉しいよ。ありがとう。

でも、どして? 
そこまで?

あぁ、そっか。

寂しくて、私は泣く。

私の幸せを心から喜べない
私への友情なんていらない。
だってそれってライバル心。

私はあなたの幸せを心から、
喜ぶ自信があったのにな…。

あぁ、やっぱり、分かり合えないの?

とても幸福なひとつの出会いと、とても悲しい別れたち…。
そのあいだで、私の心は涙を流しながら、言葉を書き綴る。

理解したよ。理解してよ。
どうして理解してくれないの。
それじゃ、分かり合えないよ。

「ゆりばっかり、ズルイ…」

嘘でしょ? ひどいよ…。
どれだけの苦しみの中で
私がどれだけ頑張ったと
思っているの?

やっぱり私もあなたを
理解できないかも……。 

苦しいよ。
寂しいよ。
愛してよ。
愛してる?
足りないよ。
もういいよ。

5歳から、私は“運命の男”を探してきた。
8歳から、理解されない想いを日記に書きはじめて、
10歳で、理解されない自分に絶望して、自殺を考えた。
だけど、運命の男との出会いを信じて、生きることにした。

26歳の終わりに、
やっと、出会うことができたんだよ。

誰より大人だった子供時代より、
今の方がずっと、私は子供っぽく、健康なんだ。

病的なアーティストや犯罪者に、
誰より強い嫌悪感を抱いてきた私は、
実は、彼らにとても近い人間だった。

ただ「違う」のは、
自分がストレートな“天然”になることを、
自分に許さない“強さ”を持っているところ。

弱くて脆いからこそ、その感情を日記に書き出す。
そうやって吐き出しながら、
私は他人に気を使う、強さと器用さを身につけた。
自分の自己中な部分を、私は思いやりでカバーする。
感受性が豊かだからこそ、私は他人に、優しくする。

だから愛される。
でも自分はすり減る。
そして最後に、私から離れる。
それって実は、一番、酷い…。

でも、キャリアを築く中で、
私から離れていく友達もいた。

「ゆりを見ていると、焦るから」

そっか。
ごめん。
でも、
ひどい。

「悪魔」と「天使」は紙一重。

多くの人と「違う」自分が大好きで、
だからわざと「怖い」と思わせた…。
だけど本当は、
多くの人と「同じ」じゃない自分が、
もうどうしようもなく大嫌いだった。
「違う」と思われることが怖かった。

だから、私は、

何度も何度も繰り返した。

『 私は、みんなと同じだよ! 

みんながみんな、それぞれ病的なの。
「普通」を演じて、頑張って器用に、
喜怒哀楽をぼかして生きてゆくもの。

ほらね、だから大丈夫だよ。
私は普通の女の子だし、
誰よりも優しくするよ。

だから、安心して、愛して?     』

でも、やっぱり私はちょっと変わっている。
喜怒哀楽をぼかすことを、自分に許せない。
異常なレベルで、どうしても嘘がつけない。
考えることをやめられず、
音楽を聴いていないと、
思考の海で溺れ死んでしまいそうなんだよ。

子供の頃から、そうだった。
そんな私は
多くに愛され、多くに憎まれた。
今も、まったく同じ状況にいる。

Loveは重たく、
Hateは悲しい。

どちらも嫌で仕方なくて、
無意識のうちに、必死で、
「天使」の部分をいっぱい見せた。
距離が近づきすぎると、今度は、
「悪魔」の部分をちらつかせた。
傷つけたくないから、離れてと。
返せない愛への罪悪感は重いの。

今、私は初めて、
そのままの自分を許せる。愛せる。
そのままの自分を愛してくれる男を、
女の私がそのままに愛しているから。

I love you.
I love me.
I love life.

これを読んで、「病んでる」と引くなら、
もう私の言葉は、読まないで欲しいです。
私はたぶん、あなたを、傷つけてしまう。

私たちの使う「病んでる」という状態すら、
本来の人間の姿で、それは醜く儚く美しい。  

だから、もし引くなら、
どうして引くのか、私には理解できないの。
今、私は本当に、100%、正直なんだよ…。
本当の自分になれたという意味で、
今、私は、生まれて初めて病んでいないんだよ。

だから、悲しいけど、
分かり合えないなら、
別れは仕方がないよ。

傷つけ合うくらいなら、
綺麗に別れたいんだよ。
それだけの愛なのかもしれないけれど。

やめようかと思った恋愛コラムニスト。
「もう書けない」と泣きながら編集者に
電話をかけてしまった。
でも、そんなのってプロじゃない。
だから私は、もう少し、頑張って書く。

私の人生について、夫を巻き込んで、
書きたくないし、人を傷つけたくないし、
ふたりの秘密を噛みしめたいけど、でも、
私は大事な読者を裏切れない。
私を救ってくれる読者を、愛してるんだ。

「どうしよう…」

深く悩んで泣く私に、
夫は、言ってくれた。

「何でも書きなよ。
ただ、プロなんだから、
 俺のいいところだけを書くな。
ただのノロケは、許さないぞ。

ゆりの才能にも、痺れてるんだ。
俺をイかさせるような作品、つくってよ」

私は夫に、救われる。
トラウマが、溶けてゆく。

夫は私に、救われると言う。
トラウマを、溶かしてあげる。

彼の名は、昌明。
日が三つに、月。
三日月。

孤独のドン底にいた、8歳の時、
私の架空のベストフレンドとして、
日記帳につけた名前は、ミズキ。

そんな奇跡に気づく前、
一緒に暮らし始める夜に
私は彼に、写真を送った。

『月が綺麗だから、空を見て』

三日月だった。

神様ってば、小説家。


この世に存在しているすべてのことが奇跡。
それらがつくりだす人間の“運命”の
“醜く儚い奇跡的な美しさ”を、書きたいな。

今後のテーマとして、“女”を描きたいな。

小説で、コラムで、
伝えたい想いが一番伝わる文章で、
表現して届けていくことが幸せで、
それは、私の心のバランスを保ってくれる。

文章というフィルターを通して出会った読者は、私と、
「何か同じもの」を感じてくれているんじゃないかって、
だから、分かってくれるんじゃないかって、

思わずには、
信じずには、
いられない。
だから…
一生、私は、
書くことを
やめないよ。

自分のために、
わかってくれる
あなたのために。

エッセイは、まだ、迷ってる。
ずっと続けるかもしれないし、
小説だけに絞るかもしれない。

他人のプライベートを巻き込まない
小説の方が、より正直に書けるから。
ノンフィクションより、
フィクションの方が、
実は“人間のリアル”なの。
それが“アート”なんだよ。

まだ分からないけど、
でも、これを読んで、
引かないでいてくれる人がいるなら、
こんな私を許してくれる人がいるなら、

「分かる」と思ってくれる人のためだけに、
私はずっと、書き続けたいと、思っている。

私と「似た苦しみ」の中にいる
あなたを、私は救えると思う。
私たちは、救い合えると思う。

社会に狩られそうな、魔女たちへ。

私たちは、アートに救いを求める、繊細な人間なんだよね。
ナルシストでありエゴイストで、そんな自分に、誰よりも、
自分が一番、傷ついてる。さびしくて、泣いちゃうよね。

『作品で、あなたと、もっと深く愛し合いたいです』


お母さん、お父さん、
そして、神様、
私を私に、私を女に、
生んでくれてありがとう。                  
初めて心から、そう思う。

3人に誓います。
夫を、愛します。
永遠に愛し合う。


明日は、私の27歳の誕生日。
今日ここに、この想いを書きたかった。

そして最後に、

私の幸せを心から喜んでくれた素敵な友達に、
同じように喜んでくれるかもしれない読者に、

心からの『ありがとう』を贈ります。
これからも、よろしくお願いします。

.
P.S.

夫、といっても今は事実婚です。燃えあがる私たちは、
すぐに渋谷区役所に行こうと思ったけど(ロマンチスト)、
やはり両親に挨拶するのが先だと思い直し(現実主義者)、
籍はその後、年末か夏に、入れます。(何より日付にこだわるタイプ)。

ご心配をおかけしました。
沢山の優しい言葉をありがとう。
私は、幸せです。感謝しています。


LiLy
2008.11.20





| 16:20 | comments(142) | - | Posted by : LiLy

Good Bye






『さいごのおとこ』を読んでくれた方は
知っていると思うけれど、

先月、5年半付き合った彼と、別れました。

泣いて、怒って、何度も話し合って、別れた。

「いい男と、いい恋愛をした。ありがとう」

最後に、彼にそう伝えると、

「俺も、いい女と、いい恋愛をした。ありがとう」

と、最後に、言ってくれた。

私たちが別れたのは、

それぞれにそれぞれの魅力はあっても、

お互いの最高にはなれなかったからだ。

「なんか違う」という直感は、

お互いにずっと持っていた。

でも、それを無視して一緒にいようと、

お互いが頑張った、5年と7か月・・・。


私はそれを、愛と呼ぶ。

しあわせだったし、あたたかかった。

でもそれは、私たちが結婚に、人生に、
求めている『運命の愛』ではなかった。


だって私たち、最後のほうは、
一人になるのが怖くて、手をつないでいた。


この別れで一番つらかったのは、

彼のことを今までたくさん書いてしまったこと。
この別れについても、書かなければいけなかったこと。

恋愛コラムニスト、という仕事が、初めて大嫌いになった。


ごめんね。ほんとうに、ごめんなさい。

でも、許してくれるのを、知ってるよ。

ありがとう。ほんとうに、ありがとう。



これから私たちは、

私たちの恋愛を過去に、

そこから得た自信を胸に、

それぞれの、幸せを歩きます。












私は、

自分らしく生きて、

自分にとっての最高の男を、

永遠に愛することで、

あなたがくれた愛を、

まっとうする。

神様がくれた人生を、

謳歌する。









別れは、始まり。

お互い、より幸せに。





Good Bye, my ex boyfriend.
Thank you and I loved you.


Ps.

『さいごのおとこ』、超ぎりぎりのタイミングで別れ、
最後の原稿を書き変えて差し替えるので精一杯で、
”あとがき”を書きなおすまでに至らなかった・・・。
ので、ちょっと違和感のある
あとがきになってるけど、
重版かかる時には、直します。
プロ失格だなぁ。



| 13:39 | comments(90) | - | Posted by : LiLy

黒いウエディングドレス 『さいごのおとこ』11.8発売

























黒いウエディングドレスを着ようと思った。

『 結婚って何? 』

迷いながら、考えながら、書き続けたコラム本の表紙で。

結婚とは青春との決別であり、

永遠を誓うための決意なのだと思っていた。

だから腹をくくるという意味での、黒だった。

処女ではない私には、白は違うと思っていた。







幸せなのに
すこしだけ、
悲しかった。







11月8日土曜日

『さいごのおとこ』


  〜20代後半戦、恋愛疲れと、結婚願望〜


『おとこのつうしんぼ』

 〜平成の東京、20代の男と女、恋愛とセックス〜


講談社より同時発売!! (¥1100)





GLA.TVでの連載も再開します。
本の中には、たくさん新しいコラムを入れたので、
連載読んでくれていた方もぜひ、本も読んでね★

こちらも、アマゾンレビュー、どうぞどうぞよろしくです★


Ps 今週の金曜日深夜2時から、12chの流派Rでインタビューして
もらっています! みてね★
 
15日にはYOKOHAMA FMの「HAPPY PANIC」にゲスト出演してます。
Peach JohnのLindaさんの番組です★ Lindaさんありがとう!
PJ最高★ 









| 16:23 | comments(91) | - | Posted by : LiLy

Tokyo Halloween







去年のハロウィンは、ちょうど出張で、
LA→TOKYO行きの飛行機の中・・・。

どっちの都市でもパーティできなかった欲求不満を
晴らすべく、今年は六本木いってきたよん。


1年で1番好き?かもしれないイベントだなぁ。





『Tokyo Dream』に頻繁にでてくるミカ★


ミカったら、会社の朝礼でこの本を宣伝してくれたんだって!
嬉しいーー!! おじさまたちが興味をもってくれたとか★

しかも、翌日渋谷TSUTAYAにいったら、完売だったらしい。(喜!)





発売日にはこんなにあったのに!

みんなが買ってくれたんだよね。本当に本当にありがとう。
感想メールも、ブログも、レビューもぜんぶ読んでるよ。
本当にありがとう!!!

送ってくれたメールと同じ内容でもいいので、
是非アマゾンのレビューも、よろしくお願いします★


『Tokyo Dream』の装丁、、、、素敵じゃない?





1ページ目はこんな感じ!




カバーをとると、、、

シルバーの表紙の上に、
今まで私が書いていた日記帳がズラリ。



ヤバすぎる。。。
デザイナーさん、センス良すぎる。。。。

内容はもちろんだけど、
装丁のカッコよさも、私にとっては
同じくらい大事なんだ!!!


7日の金曜日には、また2冊本がでるよー★

(本屋さんに並ぶのは8日くらいだと思う!)

おたのしみに★



| 15:59 | comments(99) | - | Posted by : LiLy