2014.05.28 Wednesday
あたらしい夢
ずっと
作家になりたくて
でもどうやったらなれるのか
わからなくて
作家になりたいのに
クラブでHIPHOPのMCをしていました。
クラブイベントの
ノルマのチケット代
自腹切って
ひーひー言いながら
DJブースのサイドに入って
プッチャハンズアップ!
叫んでいました。
英語ができるのと
HIPHOPへの愛を
いかして
まずはラジオDJとして
名前を売って
「本、出しませんか?」と
誰かに突然言われるのを待つしかねぇ、と
真剣に考えておりました。
マイマイクも買ったし
ラップにも挑戦し
渋谷Familyというクラブでライブを1度。
ただの早口言葉になり、
息つぎにも失敗し
二番目からもう歌えないという失態を1度。
それ以来、
どんなにダサイラッパーのことも
「私よりはマシ」だと思うことから
ディスれなくなりました。
でも、
私、本が書きたいのに
なにやってんだろ?!
ーーと思うことは
1度もなかった。
絶対にMCとして名を売って
絶対に本を出して絶対に作家になる!って
ものすごく真剣に思っていたから、です。
ーーそして、その読みは、正しかった。
一冊目の「本を出さないか?」と
声をかけてくださった方は、
私のHIPHOP MCとしての知名度を
買ってくださっていた。
遠まわりしていたようで、
すべてが繋がっていて、
それを繋げるのは「己の本気さ」だと
今、改めて思います。
デビュー作「おとこのつうしんぼ」を
出版してすぐに重版がかかり、
その次の瞬間、出版社が倒産。本は廃刊に。
ほぼ同時に、携帯サイトThe Newsでの
「おとこのつうしんぼ」連載も、終了。
あまりにピンチすぎてチャンス、と思いました。
当時ライターをしていた『GLAMOROUS』に
書籍と連載の企画を持ち込みました。
『おとこのつうしんぼ』も復刊して頂き、
『タバコ片手におとこのはなし』
『さいごのおとこ』
『おとこの左手、薬指』の4冊は
おとこシリーズとして
LiLyの看板コラムになりました。
20代を共に生きた連載です。
初めて本をだせた感動と
おなじくらい辛い想いもした、連載です。
『おとこの左手、薬指』は
タイトルだけみるとしあわせそうだけど
これほど書くのが辛かった本はないし、
もう二度とないといい、と切に願ってる。
(だからこそシリーズ内でも
最も読んでもらいたい一冊です)。
もうエッセイは書きたくない、と
いうよりも、書くのが怖い、と
しばらくのあいだ思っていて
ほんとうにここ四年間は
小説だけを書いていた。
でも、
30代になり
母になり、
ものすごくいろんなことが
変わっていく中で
「この想いを書き留めたい」
という気持ちが
出ていたところで
去年
『me&she.』と『ブラックムスク』の
サイン会で、約300人もの読者の方と
実際にお会いしてお話をしていたら
「もう一度エッセイを書いて欲しい」と
ほんとうにたくさんの方が言ってくれた。
背中を、ポンッと押されたら
書きたい気持ちが胸から溢れそうなくらい沸いてきた。
ーーーでも、
「おとこのはなし」は今の私からとても遠い。
あの頃は、
「おとこのはなし」しか
してなかったような女友達と会っても
「おとこ」の「お」の字が
やっと話題に出るのが
会ってから約3時間後だったりする。
今、私が書きたいのは
20代から30代にかけての、大きな変化。
20代とは種類の違う、30代の寂しさ。
20代の頃に、20代の同世代に向けて
恋愛エッセイを書くのは、
ある意味とても簡単だった。
わたしたちはみんな
まるっとおんなじようなところにいた。
おんなじような時給でバイトして
おんなじような恋の経験をして
おんなじような未来を夢みたりして。
「こういう時って寂しい!」と叫べば
みんな「分かる!」って言ってくれた。
でも今は、
既婚独身子供のありなし、そして仕事
みんなそれぞれが、別の枝に住んでいる。
もうすっかり、
「それぞれ」の生活を「それぞれ」がおくっている。
そんな「それぞれ」の30代を描くドキュメンタリーに
タイトルをつけるとしたらもうそれは「おとこ」じゃない。
もちろん「おとこ」も
でてくるけれど
「おとこのはなし」に
費やせる丸一日とかそんなの
もう誰も持っていない。
ーーーじゃあ、なんだろう。
おとこに代わるキーワードってなんだろう。
グルグルと考えていた時に
『オトナミューズ』月刊化のニュース。
『グラマラス』の創刊をコンビニで
知った時と、同じように手が震えた。
次のキーワードは「オトナ」だ。
そう思った瞬間、既に怖かった。
ここで連載をやらせてもらえなかったらどうしよう。
やりたい、より先に、そう思うくらい、やりたかった。
まず、原稿を書いた。
2本、書いた。
編集長に原稿を送って
読んでもらい
「ぴったりだと思います」と
言われた時は
その場で泣いてしまいそうなくらい
嬉しくて「ありがとうございます」と
言う声がとても、小さくなった。
20代「おとこ」シリーズから
30代「オトナ」シリーズ(化するのはたいへんなことです!)
へと進化させることができるよう、ベストを尽くして頑張ります。
明日発売号の『オトナミューズ』より
4年ぶりのエッセイ連載がはじまります。
タイトルは、
この最高に
エッジの効いた
イラストは by ekore!
実は、それこそ10年前
HIPHOP MCとして
『流派R』という番組に
出ていた時にヘアメイクをして
もらっていたのがekoreのイガリシノブちゃん。
10年ぶりの再会と
10年越しに
こうして
「あたらしいかたち」で
また一緒に仕事ができる幸運に
心から感謝しています。
しかも、
この連載の担当編集さんは
これまた10年前
エレグラ@幕張メッセで
「LiLyちゃん?」と声をかけてくれて
(MCの私を知っていてくれた♥)
その後某雑誌で一度取材をしてくれた方だったのです。
ほんとうに、偶然!!!のことで、お互いにビックリ!
今
10年前の出会いが、
次々と仕事に繋がっていく
不思議な流れの中にいます。
そして思うのは
今が
10年後に繋がっていくんだ、ということ。
そういうことが
経験から分かっていくことも
30代のあたらしさだな、と実感します。
このシリーズの
40代のキーワードは
たぶん「おんな」かな♥
このエッセイシリーズを、
50代、60代もずっと書き続け
ライフワークにしていきたい。
これは私の、あたらしい夢です。
もし、
20代30代40代...とずっと、読み続けて頂けたら、
物書きとして、そんなしあわせは他にありません。
だから、
そんな「最高なしあわせ」を精一杯目指していきます。
ここからが、
『LiLyシーズン2』だと思っています。
『LiLyシーズン1』がはじまった
このブログから、この記事で卒業します。
8年前の のコメントを
さっき読み返して、グッときました。
コメントをくれている方の大半が
今も繋がっている親友や読者の方で、
過去のコメントですが今改めて、心から嬉しかったです。
あたらしいブログはこちらになります。
でも、ここはずっと残します。
ありがとう。
このブログから
ずっと読んでくれている
読者のみんなのこと
たぶんほんとうに
愛しています。
作家になりたくて
でもどうやったらなれるのか
わからなくて
作家になりたいのに
クラブでHIPHOPのMCをしていました。
クラブイベントの
ノルマのチケット代
自腹切って
ひーひー言いながら
DJブースのサイドに入って
プッチャハンズアップ!
叫んでいました。
英語ができるのと
HIPHOPへの愛を
いかして
まずはラジオDJとして
名前を売って
「本、出しませんか?」と
誰かに突然言われるのを待つしかねぇ、と
真剣に考えておりました。
マイマイクも買ったし
ラップにも挑戦し
渋谷Familyというクラブでライブを1度。
ただの早口言葉になり、
息つぎにも失敗し
二番目からもう歌えないという失態を1度。
それ以来、
どんなにダサイラッパーのことも
「私よりはマシ」だと思うことから
ディスれなくなりました。
でも、
私、本が書きたいのに
なにやってんだろ?!
ーーと思うことは
1度もなかった。
絶対にMCとして名を売って
絶対に本を出して絶対に作家になる!って
ものすごく真剣に思っていたから、です。
ーーそして、その読みは、正しかった。
一冊目の「本を出さないか?」と
声をかけてくださった方は、
私のHIPHOP MCとしての知名度を
買ってくださっていた。
遠まわりしていたようで、
すべてが繋がっていて、
それを繋げるのは「己の本気さ」だと
今、改めて思います。
デビュー作「おとこのつうしんぼ」を
出版してすぐに重版がかかり、
その次の瞬間、出版社が倒産。本は廃刊に。
ほぼ同時に、携帯サイトThe Newsでの
「おとこのつうしんぼ」連載も、終了。
あまりにピンチすぎてチャンス、と思いました。
当時ライターをしていた『GLAMOROUS』に
書籍と連載の企画を持ち込みました。
『おとこのつうしんぼ』も復刊して頂き、
『タバコ片手におとこのはなし』
『さいごのおとこ』
『おとこの左手、薬指』の4冊は
おとこシリーズとして
LiLyの看板コラムになりました。
20代を共に生きた連載です。
初めて本をだせた感動と
おなじくらい辛い想いもした、連載です。
『おとこの左手、薬指』は
タイトルだけみるとしあわせそうだけど
これほど書くのが辛かった本はないし、
もう二度とないといい、と切に願ってる。
(だからこそシリーズ内でも
最も読んでもらいたい一冊です)。
もうエッセイは書きたくない、と
いうよりも、書くのが怖い、と
しばらくのあいだ思っていて
ほんとうにここ四年間は
小説だけを書いていた。
でも、
30代になり
母になり、
ものすごくいろんなことが
変わっていく中で
「この想いを書き留めたい」
という気持ちが
出ていたところで
去年
『me&she.』と『ブラックムスク』の
サイン会で、約300人もの読者の方と
実際にお会いしてお話をしていたら
「もう一度エッセイを書いて欲しい」と
ほんとうにたくさんの方が言ってくれた。
背中を、ポンッと押されたら
書きたい気持ちが胸から溢れそうなくらい沸いてきた。
ーーーでも、
「おとこのはなし」は今の私からとても遠い。
あの頃は、
「おとこのはなし」しか
してなかったような女友達と会っても
「おとこ」の「お」の字が
やっと話題に出るのが
会ってから約3時間後だったりする。
今、私が書きたいのは
20代から30代にかけての、大きな変化。
20代とは種類の違う、30代の寂しさ。
20代の頃に、20代の同世代に向けて
恋愛エッセイを書くのは、
ある意味とても簡単だった。
わたしたちはみんな
まるっとおんなじようなところにいた。
おんなじような時給でバイトして
おんなじような恋の経験をして
おんなじような未来を夢みたりして。
「こういう時って寂しい!」と叫べば
みんな「分かる!」って言ってくれた。
でも今は、
既婚独身子供のありなし、そして仕事
みんなそれぞれが、別の枝に住んでいる。
もうすっかり、
「それぞれ」の生活を「それぞれ」がおくっている。
そんな「それぞれ」の30代を描くドキュメンタリーに
タイトルをつけるとしたらもうそれは「おとこ」じゃない。
もちろん「おとこ」も
でてくるけれど
「おとこのはなし」に
費やせる丸一日とかそんなの
もう誰も持っていない。
ーーーじゃあ、なんだろう。
おとこに代わるキーワードってなんだろう。
グルグルと考えていた時に
『オトナミューズ』月刊化のニュース。
『グラマラス』の創刊をコンビニで
知った時と、同じように手が震えた。
次のキーワードは「オトナ」だ。
そう思った瞬間、既に怖かった。
ここで連載をやらせてもらえなかったらどうしよう。
やりたい、より先に、そう思うくらい、やりたかった。
まず、原稿を書いた。
2本、書いた。
編集長に原稿を送って
読んでもらい
「ぴったりだと思います」と
言われた時は
その場で泣いてしまいそうなくらい
嬉しくて「ありがとうございます」と
言う声がとても、小さくなった。
20代「おとこ」シリーズから
30代「オトナ」シリーズ(化するのはたいへんなことです!)
へと進化させることができるよう、ベストを尽くして頑張ります。
明日発売号の『オトナミューズ』より
4年ぶりのエッセイ連載がはじまります。
タイトルは、
この最高に
エッジの効いた
イラストは by ekore!
実は、それこそ10年前
HIPHOP MCとして
『流派R』という番組に
出ていた時にヘアメイクをして
もらっていたのがekoreのイガリシノブちゃん。
10年ぶりの再会と
10年越しに
こうして
「あたらしいかたち」で
また一緒に仕事ができる幸運に
心から感謝しています。
しかも、
この連載の担当編集さんは
これまた10年前
エレグラ@幕張メッセで
「LiLyちゃん?」と声をかけてくれて
(MCの私を知っていてくれた♥)
その後某雑誌で一度取材をしてくれた方だったのです。
ほんとうに、偶然!!!のことで、お互いにビックリ!
今
10年前の出会いが、
次々と仕事に繋がっていく
不思議な流れの中にいます。
そして思うのは
今が
10年後に繋がっていくんだ、ということ。
そういうことが
経験から分かっていくことも
30代のあたらしさだな、と実感します。
このシリーズの
40代のキーワードは
たぶん「おんな」かな♥
このエッセイシリーズを、
50代、60代もずっと書き続け
ライフワークにしていきたい。
これは私の、あたらしい夢です。
もし、
20代30代40代...とずっと、読み続けて頂けたら、
物書きとして、そんなしあわせは他にありません。
だから、
そんな「最高なしあわせ」を精一杯目指していきます。
ここからが、
『LiLyシーズン2』だと思っています。
『LiLyシーズン1』がはじまった
このブログから、この記事で卒業します。
8年前の のコメントを
さっき読み返して、グッときました。
コメントをくれている方の大半が
今も繋がっている親友や読者の方で、
過去のコメントですが今改めて、心から嬉しかったです。
あたらしいブログはこちらになります。
でも、ここはずっと残します。
ありがとう。
このブログから
ずっと読んでくれている
読者のみんなのこと
たぶんほんとうに
愛しています。